はな恋おすすめだよ

先日イオンシネマのワンデーパスで、映画を4本みた。

その中の一本、「花束みたいな恋をした」が良かったので、感想を書いておこうっと。

脚本が良かったので、調べたら坂元裕二って人だった。現在53歳。よくあんなセリフを書けるね。ほんとに大学生みたいな。感心してしまう。すごく取材したのかな。前半のああいう尖りサブカルカップルの感じなんて、なかなか上手く出せないよ。
しかもこの人年齢的にはおじさんなのに。すごいや。
あ、私がおばさんだからよく分からないだけか。

しかしやっぱ、若いカップルの恋はキラキラだな。
生活ってやつが、まだそこまで人生を脅かしていない時だ。
あの時期の悩みはなんだっけ。仕事選び、つまり世の中と自分をどう擦り合わせるか。あとは、まあ友達付き合いとか、親子関係とか、バイトがうざいとか、だったかな。忘れた。
好きな本について語り合える恋人が出来るなんて、最高の青春だよね。あれこそ、ほとんどフィクション。ファンタジー。まずそういう出会いってないから。

後半は自分のことかと思うほどだった。もはや正視できないほどに。
生活ってやつはほんとに世にも恐ろしい。人を苦しめる。
4年目の、喧嘩も通り越してお互い何も感じない位になってからのベッドの中の様子。キス。あれ体に気持ち悪さが走るよね。序盤の横断歩道での最初のキスとは、もはや全く違ってしまった。最初のキスはあんなに嬉しくて、ときめき満載だったのに。今のこれは、何だ。義務か儀礼か何かの確認?ただの生理現象?
その後の、ペットボトルの水をコップに注ぐ音。嫌というほど人間生活を感じた。

なんだけど、それでも結婚の選択する人もいるでしょうね。
ていうかそれをするのが結婚なのかな。恋人の時はイベントだったことを、ハードル下げて日常化させるとでもいうのか。

私は結婚が分からないから想像だけど、ああいう婚姻カップルいっぱいいるんでしょう。世の中。私は、映画と同じ選択だったなー。

たぶん一生忘れない恋、出来事になっちゃったね。まずあそこまで同じ趣味の人なんて普通いないから。
この先他の人と結婚して違う生活を送りながらも、時々ふと思い出したりする相手。出来事一つ一つが集まって花束みたいになってる。突然視界に浮かんできたりする、生きてくなかで。嫌も良いもない。浮かぶものは浮かぶ。ホーンテッド花束。