先日近くの書店で小説の文庫を買った。
会社のデスクに置きっぱなしにして、休憩時間にちびちび読んでいた。
すると突然、単行本の時に既読の作品であったことに気付いた。
そこはなんと、142ページ目であった。
オースターのブルックリン・フォリーズ。
心の中のホテルの話のところで、やっと私の記憶の化石が掘り起こされたってことだ。
それには我ながら驚いてしまった。
何故ならば、私も心の中のホテルを密かに真似して、生きる支えにして来たから。
なんなら今でも常時やっている。
文字通り自分が助けられた作品だっていうのに。
141ページも気が付かなかったなんてな。
大事なことでも容赦なく忘れるのね。
他にもきっといろいろあるわな。
それにいつ気が付くのか。