ワンデーフリーパスポート 銃2020

その4「銃2020」

これは今回見たなかでは唯一否定的な気持ちが勝ってしまったわ。

登場人物たちみんなたくさんしゃべりすぎ。「なんで見ず知らずの人にそんなことまで明かしちゃうの」って気持ちがすごい。見ながら突っ込みが止まらない。
互いが互いにとってしかるべき人だから、出会ってしまったからには自動的に心がそうなる、しゃべらずにいられなくなる、見たいな説明は特になかった。
だから見てて不思議。

心のなかで思うことをナレーションにするとか、なんなら画だけで終わらせるとか、映画っていろいろ手法があると思うんだけど、それがあんまりやられていない。小説みたいに台詞が多い。そこが単調。
映画だから画を見たい写真を見たい、とやっぱ思っちゃう。綺麗な画。おもしろい画。なのに、なんなら画面がずっと汚いんだよなー。
あの映画の中であんなにしゃべってもおかしくない登場人物は、加藤雅也演じるストーカーだけだな。あの登場人物だけめちゃくちゃ良かった。しっくり来た。あれくらいのマジ基地だったら台詞おかしくない。加藤雅也すごく良かった。
佐藤浩市は、今の年齢だとあの役あんまり説得力ないかな。これが20年前なら、危ないと分かっていても吸い寄せられる色気があったと思うけど。四谷怪談なんて見ただけで妊娠しそうだったわ。
主人公の日南響子、とっても体が綺麗。しかし芝居の見せ場が少なくて、体の綺麗さしか印象に残らなかった。友近は、なぜか自身がコント内のパロディでやってるやつ風に見えてきちゃう。

とか思ってたら、マンションの一室のシーンからいきなりテンポよくなってきて面白くなってきた!画がよくなってきた。トイレットペーパーがそんな風に積まれているということは、後々そういうことじゃん。コントでお蕎麦やさんの出前持ちが出てきたら、転んで倒れてばらばらに、みたいなやつ。そしてここの吹越満めちゃくちゃいいじゃん。ここではじめて色気のある登場人物が出てきたわ。
あと最後の喫茶店の、脳内で起こるifもしも場面、彩度が落ちてざらっとした質感になってスローなところはとってもきれい。あれがあと何回か出てきてたら良かったな。

と思ったら、面会のところでまたたくさんしゃべってるよ、、、。